R35GT-Rを購入⇒維持する為にいくら年収が必要なのか調べてみた!

R35GT-Rがのどから手が出るほど欲しいけど、

  • どのくらい年収があれば買って維持できるの?
  • 自分の年収でGT-R買える?
  • そもそもどのくらい購入、維持にお金掛かるの?

と、ちょっとやそっとの年収では購入・維持できないイメージですが、実際のところどの程度稼いでいれば乗り回すことができるのか、今回徹底検証してみました。

R35GT-Rの新車は最低でも約1,100万円する!

初めに、R35GT-Rの新車購入費がいくらするのか知っておかないことには、話が全く進められないため整理しておくと、ベースグレードの「GT-R Pure edition」は、令和1年6月発売のモデルを見ると本体価格だけで1,063万円かかりますし、本体価格の値引きゲットはまず不可能です。

次に、消費税などを含めた「諸費用」が必要ですが、R35の場合はこちらの金額1つ見ても半端ではなく、特に自動車取得税は約25万円とずば抜けており、リサイクル預託金や登録代行手数料などを加えると、約40万円が本体価格とは別に掛かります。

つまり、全くオプションを付けなかったとしても、最低限「1,100万円」の資金を準備しないことには、R35GT-Rを新車購入できないということになります。
ですが、一括でこの金額を支払いできる方はなかなかいないと思いますので、ローンを組んだ場合のお話をしていきます。

フルローンを組む場合に必要な年収

頭金を一切入金しないケースでは、購入資金のすべてをローン返済することになりますが、年収の3倍が支払い総額を上回っていない場合、基本的に審査を通過しません。

この時点で、「年収約360万円以上」という1つ目の壁が出てくるという訳で、仮に上回っていたとしても、住宅ローンや学資ローンなどを利用している場合、当然そちらも審査対象となるため通過が困難になってきます。

知人の日産トップセールスマンに聞いてみたところ、フルローンを組むケースは少ないそうですし、過去のローン申請結果を総合するとローン総額が、年収の1,5倍以内に収まっているユーザーは、ほぼ審査を通過する傾向にあるのだとか。

つまり、全く頭金を準備できずフルローンでR35を購入しようとする場合、約700万円の年収が必要ということになり、日産が想定する購入ターゲットの年収も、700~800万円以上を目安としているようです。

「R35貯金」をしているなら必要年収は変化する

前項の解説を見て、「年収の1,5倍以内かぁ…、それじゃ厳しいな」と感じた方も多いでしょうが、あきらめるのはまだ早い。

日頃から生活費や遊興費を切り詰め頑張って貯金をし、一定額を頭金に充てることができれば、金額に応じて年収的なハードルは下がり、極端な話をすれば約1,000万円「R35貯金」できた場合、誰しもがR35GT-Rのオーナーになれます。

満額貯金は無理で残額分ローンを組むにしても、以下のように審査を通過する目安年収が頭金の多さによってどんどん下がり、国内における30代の平均年収が約400万円であることを加味すると、半分程度貯金できればR35購入も現実的に見えてきます。

貯金額(頭金) 必要年収目安
200万円 約530万円
400万円 約400万円
600万円 約266万円
800万円 約135万円

※他金融商品の利用度や過去の履歴で変化する

また、貯金ではなく今乗っている車を「下取り」に出すことにより、事実上の値引きを得てローン総額を減らすという手もあります。

GT-Rファンは非常に根強いため、歴代GT-RからR35へのステップアップを目指しているユーザーも多いのですが、ここでワンポイントアドバイス。

もし、R32~R34のオーナーである場合は、ディーラーへ下取りに出すのではなく、ネットなどですぐに見つけられる「一括査定サービス」を活用し、複数の買取専門店へ査定依頼し、見積もり金額を比較するようにしましょう。

なぜならディーラー下取りは、購入と売却を一辺にできる手軽さはありますが、査定金額については買取の方が数段高い傾向にあるからです。

この傾向は、他の車種にも言えることですが、R32~R34は中古車市場での評価が他車種と比較して圧倒的に高い分、下取と買取との査定額差も大きいため、最も高く買取してくれる業者を探し、ローンを少なくすべきと考えています。

維持費には最低でも年間100~170万円

以前別記事でR35の年間維持費目安を紹介しましたが、それは既に購入している状態での維持費ですので、今回はこれから新車購入しそれを「5年間」維持するときの費用について、計算してみましょう。
※関連記事⇒100万円越え!?R35GT-Rの年間維持費の合計は?

なお、1年あたりの走行距離目安として1万km、

前述した、現行R35ベースグレードの新車購入費「約1,100万円」には、初年度登録費用(重量税・自賠責3年分込み)と自動車税が含まれていますから、5年間維持するうえで受ける車検は3年目の継続車検1回きり。

また、コストがかかる消耗品であるタイヤ及びブレーキパットについては、他社の場合は初回継続車検で交換を要する可能性が低いものの、R35はグリップ力が強い高性能タイヤと、制動能力に優れたパットが使われている関係で、2,5万~3万kmあたりが交換の目安です。

そしてR35は、タイヤもブレーキパットも純正への交換が基本ですから、

  • タイヤ4本・・・30万円(通販活用)
  • ブレーキパッド一式・・・13,5万円

が法定費用「59,730円」の別に必要で、NHPCによる交換工賃や他の手数料などと合計すると、車検代だけで「約60万円」近くかかります。

さらに、新車購入時「メンテプロパック30」をセット、上手にメンテ代を節約できたと仮定してもパック料金と併せ50万円程度、ミッションオイル交換などといった、他消耗品の交換コストを見ておくべきでしょう。

つまり、5年トータルの車検代及びメンテナンス代は、「60万円+50万円=110万円」となりますから、単純計算で1年あたり22万円必要ということになります。

その他、毎年発生する主な維持コストを上げると、

  • 自動車税(初年度は支払い済)・・・66,500円
  • ガソリン代・・・約25万円
  • 自動車保険代(車両保険付)・・・約10万円

辺りが目安ですから、計算上最低でも年間約64万円費やさないとR35は維持できない、という結果になりました。

しかしこれは、新車購入資金を全てそろえたケースであり、ローンを組んだ場合は話が変わります。

例えば、貯金や旧車両の買取などで半分相当の頭金を工面し、

  • 金利5%
  • 60回払い
  • ボーナス増額ナシ

の条件でローンを組んだ場合、年間返済額は約113万円となりますから、前述の年間維持費と合計した約177万円(ケースによる)をGT-Rにつぎ込めるならGT-Rを買っても維持できるでしょう。

とはいえ、年収1,000万円稼いでいる方でも家族を養っていて、マイホームのローンなどを払っているケースでは、そんな大金を自由にできないこともありますし、反対に年収300万円でも独身で「GT-Rにすべてを注ぎ込む!」なんて時は、購入・維持も可能でしょう。

どうしてもR35GT-Rが欲しい!安く購入する方法とは

前項で示した最低年収目安、というよりどれほどのお金を注ぎ込めるかによって、R35を購入・維持できるが決まります。

しかし、いくら稼いでもキリがないほど維持費がかかるのが、「R35GT-R」というモンスターマシンであり、突発的なトラブルによる修理コストや、計算に入れていない駐車場代などを考慮すると、できる限り安く購入しローンの支払額を抑えたいところ。

そこでここからは、「購入・維持条件クリアまであと少し!」なんて方のために、R35GT-Rの購入コストを節約する3つの方法を紹介いたします。

ローンの申込先や組み方を工夫する

R35を乗り続ける上で、車検代やタイヤ代を始めとする年間維持費は増えても、まず減ることはないものの、ローン年間支払額を抑えることは可能です。

パターンは3つ、まず1つ目はローンを組む金額を少なくする、つまり頭金がしっかりと貯まるまで「購入を我慢」するのです。

先ほど、約半分を工面したケースでローン支払い額を算出しましたが、もう少し粘って貯金をし、もう100万円上乗せできた場合の年間支払額は「約90万円」ですから、ローン負担が約23万円減少するのです。

2つ目はローン会社を吟味し、できる限り低金利のところへ申し込むことで、前述と全く同条件ながら金利3%の金融機関を利用した場合、頭金上乗せほどの効果はありませんが、約5万円程支払い総額は減ってきます。

最期の3つ目は、5年・60回に設定した完済期間を延長することで、

  • 1年延長・・・約17万円減
  • 2年延長・・・約30万円減
  • 3年延長・・・約37万円減
※500万円借入・金利5%で算出

上記のようにグンと返済負担が減りますが、マイナス面としてトータルの金利分が増加するため、パターン1・2との合わせ技を模索すべきです。

また、ローン金利はJA・メガバンク・信用金庫などの銀行系の方が、ディーラー・信販系より安い傾向にあえるものの、比例して審査が厳しめになるため借入申込額が多いと、パスしない可能性はあります。

残価設定型ローンの利用する

新車購入時、あらかじめ数年後の車体買取保証額(残価)を設定し、その額を新車価格から差し引いた分のみ、分割返済する残価設定型ローンを利用して、憧れのR35をゲットするという方法もあります。

R35は歴代モデル以上に中古市場での評価が高いため、大きな残価を設定されると考えられますが、いくらの残価設定になるのかは不明なので各日産ディーラーへ要確認。

前出の現役日産セールスマンに尋問すると、言葉を濁しつつ「5年で半分…ぐらい?!」と言っていたため、確証はありませんが5年500万円ローンあたりで購入可能なのでは、と考えています。

中古R35GT-Rを購入する

最新のR35を購入したいなら新車しかありませんが、販売開始からはや12年近くが経過しているため、中古でもOKなのであれば少々安くゲットすることも可能です。

しかも、いかにイヤーモデルとして年々進化てきたとはいえ、どの世代のR35もスペック的に国内を走行するうえで物足りなさを感じることなんてありえませんから、頑張ってスポーツ専門店などを巡り、中古購入するのも良い方法です。

2007年式R35で修復歴無し、走行距離5~6万km辺りの車体なら、概ね500万円台で出回っていますから半分のコストで購入できることになるものの、注意すべきなのは購入後の維持コストの方。

旧オーナーが何人いてどんな乗り方をしていたかや、どれほどの点検・整備を実施しお金をかけてきたかによって、購入後のメンテナンスコストが大きく上下するため、他車種より厳密な車体チェックと営業マンへのヒヤリング、点検記録簿の確認などをすべきです。

また、初めてGT-Rを購入するなんて方の場合は、率直な意見をくれる気の置けない車仲間に付き合ってもらったり、事前に販売ショップの評判を徹底リサーチするなど、損しない中古選びの工夫を凝らすことを、決して怠らないようにしましょう。

まとめ「GT-Rにどのくらいお金を使えるかを把握する事が大事!」

ご自分の生活環境を客観視して、GT-Rにどのくらいお金を割けるかを考えて、それを「車両代や維持費」と「年収」と照らし合わせてみましょう。または、年収ではなく月々のお給料を基準にするのもいいかもしれません。

そうすれば自ずと、答えは導き出されるはずです。

一番やってはいけないのは、それほど年収がないのに計算もせず勢いで買って後から車ビンボーになることです。
大好きなGT-Rですからそれでビンボーになってもそれはそれで幸せかもしれませんが、GT-Rに限らず、車は走らせたりドレスアップしたりして楽しむのが醍醐味であり維持費やローンに追われてGT-Rを楽しめなければ本末転倒。

購入がゴールではなく、GT-Rを楽しむことが最大の目標ですから、先の事も考えて慎重に購入を考えていただきたいです。

また、独身の方であればいいですが、家族持ちの方はしっかり家族と話し合って理解してもらってから購入したほうが楽しくGT-Rライフを送れるでしょう。

購入・維持コストは、他のスポーツカーと比較して高いことに間違いありませんが、新車はもちろん例え中古であっても、公道を疾走するたび羨望のまなざしを感じるクルマ、それが日産が誇るR35GT-Rです。

今回解説したのはあくまで目安ですが、「いつかはR35に乗ってやる!」と夢を抱く、多くのGT-Rファンの参考になれば幸いです。